創業エピソード

クロバーは、商標、マーク(企業ロゴ)を何よりも大切にしています。何故なら、商標、マークはお客様に対して品質を保証するものであり、企業の顔として商品・サービスの象徴的な存在になるものだからです。

クロバーを商標、マークに採用したきっかけは、創業者岡田敏雄が故郷から修行のため大阪に向かった日にさかのぼります。深夜、駅に向かう道中、腰を下ろして休憩している時、辺り一面に群生する青々とした草をつかみ、バスケットに入れていた修身の本(当時の道徳教育のテキスト本)に挟み込んだのです。時の恩師からは、仕事に行き詰った時は修身の本を開いて教えを振り返るように言われていたといいます。その教え通り、何度も修身の本を見返し、しおりとなった草を見ることになります。そう、その植物こそ、シロツメクサ(クロバー)であったのです。

最初に使用されたクロバーマーク
(昭和23年)

「シロツメクサ(クロバー)」は汽車で運ばれる荷物に付着した種子が風に運ばれ、日本各地に広まったと言われています。
「クロバーのように、日本全国のご家庭で縫い針を中心とした手芸用品をお使いいただきたい」
岡田敏雄がクロバーを商標、マークとしようと考えたのは、そのような理由があるのです。

創業時の岡田慶七商店からクロバー裁縫具株式会社と社名を変え、卸売業からメーカーに転身した理由は、粗悪な縫い針、手芸用品が次々に市場に出回る状況を憂いた創業者が、規格化された高品質な商品を開発する必要性を感じたためです。
100周年を迎えようとする今も、当社の使命はユニーク・高品質な商品を作り続けることにいささかの変化もありません。その象徴であるクロバーマークは「われらのしるし」であり、「われらの誇り」だと社歌に刻まれ、受け継がれているのです。